ユメ "新装版 デルフィニア戦記" 2026年8月18日

ユメ
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月18日
新装版 デルフィニア戦記
ウォルは、リィとはまた違った意味で不思議なひとだ、と思う。 おひとよしかと思いきや、いざ国を守るためとなれば、従弟のバルロに対してでも「“王命に背いて”マグダネル卿を討ち取れ」という命を下せる冷徹さもあり、その密命を叶えたバルロを大勢の前で叱責するという腹芸もできる。それでいて、北の塔に入れたバルロとナシアスの元へ忍んで行って、心から謝罪と礼を伝えるという誠実さもある。 偉大な王としての器量と、ひとりの青年としての純朴さ、その双方を奇跡的なバランスで兼ね備えているから、私はウォルが好きだ。 この『デルフィニア戦記』シリーズを読み始めたのは、Twitterで「『十二国記』の尚隆が好きなひとに勧めたい」という趣旨の投稿を見かけたのがきっかけだったのだが、まさしく『十二国記』では尚隆がいちばん好きな私はウォルの人柄に惹かれて『デルフィニア戦記』に夢中になっているので(リィもイヴンもバルロもナシアスもドラ将軍もシャーミアンも、皆好きなわけだが)、投稿主には本当に感謝したい。 リィの元へ刺客としてシェラを送りこんだ組織の構造は思った以上に複雑なようで、デルフィニアにタンガやパラスト以外からも魔の手が伸びているようなのが気がかりなところ。ウォルとリィが揃っている限りはきっと大丈夫だと信じているけれど、リィがいったいいつまでデルフィニアにいられるか分からないのが少し不安ではある。
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