ユメ "新装版 デルフィニア戦記" 2026年8月19日

ユメ
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月19日
新装版 デルフィニア戦記
ウォルの愛妾になることを希望する女性が現れたかと思えば、リィに隣国タンガの王子との縁談が持ちこまれ、コーラル城は大混乱。事態を打破すべく、ウォルはリィに結婚を申しこむという力技に打って出る。まったく、この二人はいつだって型破りで面白い。 このシリーズは軽妙な台詞回しも魅力のひとつだが、ウォルの「タンガの次期国王を袖にしようというのだ。滅多なものでは逆効果にしかならん。俺が言うのも何だが、デルフィニア国王ならば申し分ない当て馬だぞ」という言葉には笑った。 恋愛感情があっての結婚ではないが、ウォルは心からリィのことを同盟者として大切にしている。そのことが伝わってきて、胸が温かくなった。 ひとならざるリィの正体の一端を知ったウォルはリィに対して恐怖を抱くが、それでもリィと共に生きることを選ぶ。リィがウォルの優しさに涙しそうになったとき、私も二人の絆の在り方に感銘を受けた。相手のすべてを受け容れることができなくとも、お互いを尊重し合って手を取り合うことはできるのだ、と希望をもらった。 結婚の誓いの言葉も、ウォルとリィらしくてとてもよかった。それにしても、盛大な結婚式の最中にタンガからの急襲の報せを受け、婚礼衣装のまま騎乗して戦場に駆けつけてゆく国王と王妃、痛快だなあ! 第Ⅲ部以降の刊行も本当に楽しみだ。
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