ごうき "愛をめぐる対話 他3篇 (岩..." 2026年9月6日

ごうき
@IAMGK
2026年9月6日
愛をめぐる対話 他3篇 (岩波文庫 青 664-2)
「『夫と妻とが 一つ心をいだいて一戸の家にある』 これほど大きな喜びは夫婦以外からは得られないし、これほど長続きのする人間どうしの関わり合いというものもほかにはない。愛情の美しさが、これほど誉れとされ羨むべしとされる場合もほかにない。」  『愛をめぐる対話』は前に読んだ『饗宴』の後継のような立ち位置にあるだろうが、『饗宴』よりも神話や引用・登場人物が多く、読むのに難航した。難しかった。  おそらく本作で論考されていることは、『饗宴』で語られるエロスを、少年愛だけでなく夫婦関係にもあてはめる、ということだろう。愛とは徳を積み、美へ至る道であるという前提は変わらないが、プルタルコスはそのうえで、少年愛も夫婦の関係も、どちらとも愛と言えるだろうと看破する。そして理想的な夫婦関係を、単なる肉体関係だけではなく(尤も、それは夫婦関係を始める始めの一歩とされているが)、相手を愛し、生涯を共にすることとする。この解釈は『饗宴』からはだいぶ進み、現代にも通ずるところが多い、というか礎になっているなと思う。  本書を読むにあたってだいぶ時間を要したが、それは本書が難解だったということの他にもう一つ、文章を書いていたというのがある。原稿用紙60枚弱の文章を書いていたのだが、書けば書くほど、やはり文学を勉強しなければと思うようになる。リルケとか読みたいけど、夏目漱石をとりあえず片っ端から読んでみようかな、あとは伊藤整辺りの論評も読みたい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved