
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月22日

星野道夫 アラスカ
スイッチ・パブリッシング,
星野道夫
読み終わった
感想
スイッチ・パブリッシングが刊行してきた『SWITCH』『Coyote』などから星野道夫さんの膨大なアーカイブを再編纂した、全560ページにも及ぶ完全保存版。雑誌のバックナンバーはなかなか手に入らないので、1冊の本として纏まった形で読むことができてありがたい。
どの記事も読み応えがあるが、中でも星野さんの蔵書リスト700冊分を見ることができたのは、それだけでこの本を購入した価値があった。自然科学に関する本だけでなく、児童書も多く、私も大好きなアーサー・ランサムの『海に出るつもりじゃなかった』を見つけて嬉しくなる。以前から気になっていた本のタイトルもあり、星野さんに背中を押してもらったような気持ちでそちらも購入した。
星野さんの数々のエッセイ、そして親交の深かった池澤夏樹さんや松家仁之さんらによる星野さんを偲ぶ文章を読んで、人間の生死について考えこまずにはいられなかった。
ひとの一生はいちどきりしかない。私はこの先どう生きていくべきなのか、星野さんが言うように好きなものへの想いを深めながら生きていけるのだろうか。なかなか答えは出ないが、考えることをやめずにいたいし、星野さんが教えてくれた大切なこと——地球上には豊かな時間が流れていて、私が日本でせかせかした生活を送っているのと同じ瞬間、アラスカの海でザトウクジラが飛び上がっているかもしれないということ——を、ずっと忘れずにいたい。



