
てと
@teto_zzz
2026年9月10日
太陽のパスタ、豆のスープ
宮下奈都
読み終わった
感想
じんわりと来る面白さだった。
> どれも大きなことのようだし、ささやかなことのようでもある。後から思えばあれが豆だったという出来事も、この一週間に起きているのかもしれない。それを活かせるかどうか、気づかずにやり過ごしてしまうかどうかは私自身にかかっている。
話の中で、会社の同期が「豆」という些細ではあるが芯となる心の支えを持っていることに驚き、自分には持っていないことに悲しんでいるシーンがあった。
その後で、それに出会ってないのではなくもしかしたら見過ごしているだけなのかもと気づくが、僕にとっても目が痛い。
気づいていないことなんてそこら中に転がっているし、それを棚に上げて自分は幸せじゃないと感じてしまうのはほんとに悪い癖。
もう少し周りを見渡していきたい。
> 昔の私はこの時間に何をやっていたんだろう。そんなに前の話でもないはずなのに、もう思い出すこともできない。
人生は些細な変化の連続で、後から思い返してみるといつの間にか変わっていることが多い。だからこそ、時々後ろを振り返ってみることも大事なんだろうな。
> こうありたいと願うことこそが私をつくっていく。
確かに、「自分は何者か」と聞かれれば答えるのは難しい。ただ、こうあろうと目指すことはたくさんしていて、それが今の自分を作っているんだなと感じる。
そこに到達することは出来なかったとしても、それが自分なんだよな。
全体を通して、自分を急に変えることは難しくても、そこに向かって進むことで少しずつ変わっていくことが出来ることに気づかせてくれる作品だった。
この話では、婚約破棄という大きなきっかけをもとに動き出すけれど、そのきっかけは人によって違うものだと思う。
そんな時に自分でも動けるようにドリフターズリストまでとはいかないまでも、心の指標を持っておきたい。