M市のR氏 "コクーン" 2026年9月12日

M市のR氏
M市のR氏
@aoi-honmimi
2026年9月12日
コクーン
コクーン
葉真中顕
これは、存在したかもしれない一つの世界線。 1995年、宗教団体『シンラ智慧の会』の信者が起こしたテロ事件。これによってある母親は幼い息子を失った。かつて教祖の親友だった男は人生に絶望していた。そして、家族が信者だった者たちは、彼らがたどった数奇な運命に思いを巡らせ、人生の分岐点とifについて考える。 戦争や災害、差別や貧困、孤独など、人々が悩みや苦しみを抱えてしまうのは、この世界が狂った神が作った〈悪の世界〉だと説くシンラの教祖。それに傾倒したくなる者たちの気持ちが分かるほど、世界はゆがんで見える。 本来の世界には善悪はなく、ただそこに在る。その中での選択によって世界は大きく変化する。それを幸福か不幸かと決めているのは人間の視点に過ぎない。だけど、人は不幸や過ちに出くわしたら、そこから救われたいと願い、赦されたいと思う。その「救われた」も「赦された」も、結局は認識に過ぎない。そして世界はなるようにしかならない。それを絶望と取るか、希望と捉えるかも、また認識に過ぎない。
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