じじ "図説 百鬼夜行絵巻をよむ" 2026年9月9日

じじ
じじ
@waltzforzizi
2026年9月9日
図説 百鬼夜行絵巻をよむ
図説 百鬼夜行絵巻をよむ
小松和彦,
澁澤龍彦,
田中貴子,
花田清輝
結局前半くらいまでしか読めず仕舞い。百鬼夜行の成り立ちやら起源の類推、各種絵巻の比較を収めた本。 関連を示唆して取り上げられた付喪神記なのだが、現代語訳の良さも相まってか、内容自体が個人的に味わい深く面白かった。百鬼夜行よりもこっちが印象に残ってしまった、、 また借りることあったらちゃんと読もう… 〜付喪神記のツボポイント〜 ① 古文先生に集う古物品たち  煤払のために道端に捨てられた古物品たちが、『あいつら(人間等)こんな仕打ちしやがって許せねぇっす!!』(意訳)と怒り、物知りの"古文先生"こと古文書の周りに集って作戦会議をする、という場面。 この場面にわざわざ挿絵というか、絵巻に画が残されてるのがまず面白い。机に広げられた古文書を中心にして、古物がぐるっと並んでいる様子が描かれている。これを見てこいつら話し合ってるな、と思える感性からして、日本人って昔っから変わんねえな、と笑ってしまった。 ②急カーブすぎるプロパガンダ『結局真言宗が最強って訳』  物語の帰結、変幻して悪さした付喪神たちは反省し、仏教に帰依することになる。付喪神たちを懲らしめたのも密教の僧正、付喪神に仏の教えを説いたのも真言宗の僧正だった。  真言宗は顕教(天台宗とか)と異なり、魂のないもの、生き物以外でも解脱できる(?)と説いているとして、如何に優れているかを饒舌に語り、早く気づいて顕教からこっちに移り代えるべき!!と、殊更強調してこのお話は終わる。 …確かに、付喪神をテーマにして扱うことを考えると実に巧みな物語構成ではある。が、最後に畳み掛けるように、やっぱ真言宗なんだよなぁ〜!と声高に言うものだから、急に恣意的すぎるというか、あからさますぎて可笑しい。
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