
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月27日

エムズワース卿の受難録
P.G.ウッドハウス,
P.G.Wodehouse,
小山太一,
岩永正勝
読み終わった
感想
再読
『ブランディングズ城の夏の稲妻』があまりに面白かったので、同じくブランディングズ城ものである『エムズワース卿の受難録』を続けて読む。こちらは以前にも読んだことがあるのだが、随分前のことで細かい筋などは忘れていたので、新鮮な気持ちで楽しんだ。
綿菓子のような頭脳と称されるエムズワース卿は、長編『ブランディングズ城の夏の稲妻』ではほとんどブタのエンプレスのことしか眼中になかったが、この短編集では、城の庭園やそこで育てている南瓜を品評会で優勝させることにもご執心。
頑固で癖の強い庭師のマカリスターとしばしばやり合う(気弱なエムズワース卿がたいてい敗北するのだが、時にびしっと言って聞かせることもある)くだりは、いずれもクスッと笑える。
本書はマカリスターとのやりとりに限らず、笑いの宝庫だ。ウッドハウスのユーモアセンスは、恐ろしいほどに私の笑いのツボを突いてくる。
どの短編も秀逸だが、中でも「豚、よォほほほほーいー!」「伯爵とガールフレンド」「ブランディングズ城を襲う無法の嵐」「セールスマンの誕生」が好きだ。
そして、エムズワース卿は登場しないのだが、巻末の特別収録作品「天翔けるフレッド叔父さん」もまた面白かった。この短編の主役・破天荒なフレッド叔父さんがブランディングズ城に乗りこんでくる長編(国書刊行会から出ている『春どきのフレッド伯父さん』)があると知り、本書の読後に急いで購入。
