
torajiro
@torajiro
2026年9月13日
記号論講義
石田英敬
読み終わった
読みたいと思ってから年単位で時間が経ってしまった本でしたがやっと読めました。そして読んで良かった。書名の通り記号論に関する書籍で、メディア、身体、政治、〈いま〉等々、日常で我々が触れるあらゆるものの意味の重なり合いを捉える視点を基本的な理論を引きながら解説するというものです。学生の頃から何度か記号論に関するものは読んできていますが、パースの記号論の解説については一番わかりやすかった気がします。なんか頭に入らなかったんですよね、パース。その他の章も、トピックの幅広さ、基本的な理論の解説と具体的な事例を用いた解説のバランスが良くて分かりやすかったです。文庫化前の元の書籍が2000年代初頭に出たものであり、事例の多くは1990年代以前のものなので、やや古さを感じるものもありますが、パウル・クレー等の芸術作品を用いた解説は時代を選びませんし、本書出版以降のインターネットやAI等の技術環境と文化の変化みたいなものは、本書で学んだ視点を基にすれば自分なりに考えることもできそうなので、今読んでも十分に意義のある良い本かと思います。