
読書日和
@miou-books
2026年9月18日
メソポタミアのボート三人男
高野秀行
読み終わった
借りてきた
いい意味で、読み進めると思っていたのと違った!
タイトルから、てっきりイラクでの冒険だと思っていたら、最初の舞台はトルコ。去年からギルガメシュ叙事詩を読んだりして、メソポタミア周辺のことが気になって仕方なかったので、これは楽しそうだと手に取った。
現代の冒険エッセイには少し苦手意識があって、『イラク水滸伝』も気になりながら避けていた(食わず嫌い)のだけれど、この本は思いがけずハマった。
この本は大きく3つのパートに分かれている。
まずは、トルコ東部のティグリス・ユーフラテス川をボートで下る旅。次に、6年後の日本で荒川をSUPで下る旅。
ここで「えっ、ティグリス・ユーフラテス川の話って、6年前のことだったの!?」と驚く。笑。そして勝手に秘境を想像してたのに、現地に行ってみたら現地の人々の賑やかなリゾート地になっててがっかりする感も分かる。
そして、再びメソポタミアの川へ。
時間と場所を行き来しながら話が進んでいく構成も面白くて、最初はよく分からなかったことが、あとから少しずつつながっていく。
隊長の地理に対する観察力や推察力、そして何が起きてもどこかおおらかに受け止める姿勢もすごい。自分ではなかなか行けないような場所なのに、読んでいると目の前に景色が広がって、まるで一緒に川を下っているような気分になる。いや、ガイドのレザン目線かな。
この本を読んで、初めて知ったことも多かった。
「アレヴィー」という言葉も初めて知ったし、個人的にうれしかったのは、トルコでよく演奏されている楽器「サズ」のこと。
日本でサズと呼ばれているあのフレットが長い楽器の正式な名称は「バーラマ」なんだ。
「サズ」と「バーラマ」という言葉はそれぞれ見かけるのに、どういう関係なのか分からず、ずっとちょっともやもやしていた。それが本を読んでスッキリした。
川旅の定番ランチは、ナン・チーズ・オリーブ。自家製ハーブ入りのチーズが絶品らしい。
ということで、せめて気分だけでも近づけようと、読書中の朝ごはんはトーストにオリーブオイルとクミンをのせてみた。笑。自分ではなかなか行けない世界を見せてもらえるって、やっぱりいいなぁ。

