
友録
@tomoroku
2026年9月19日
連続殺人鬼カエル男 完結編
中山七里
読み終わった
前2作のようなミステリー的などんでん返しはあまりなく、完結編としては少し物足りなさが残った。ただ、シリーズを通して描かれてきた刑法39条については、改めて考えさせられた。 これまで39条を悪用する弁護士が批判されてきたが、古手川もまた、有働さゆりを「生きていてほしい」という、理屈では割り切れない切実な願いから、39条を根拠に生かそうとしていたのではないか。では、罪を犯した本人が自分の罪を認識し、生き続けることを罪から逃げることだと感じている場合、それでも他者は「生きてほしい」という願いを優先して、生かすべきなのか。 刑法39条は誰のための制度なのか――そんな重い問いを突きつけられた。最後の選択は古手川と有働、二人の間では互いの思いを理解したうえでの、対等な決着だったように感じた。 なにより、シリーズ通して渡瀬・古手川コンビ最高!