
うゆ
@otameshi_830
2026年9月20日
テンペスト
ウィリアム・シェイクスピア,
小田島雄志
読み終わった
『テンペスト』の語り直しというアトウッド『獄中シェイクスピア劇団』を読み始めたのだけれど、細かいところは忘れてしまっていたので小田島雄志訳で読み直してみました。ラストは…そんなことで改心するとは思えないんだけど…いいのか??と思ってしまった。シェイクスピアらしい人間社会のドロドロの層と神話や妖精の世界の層の重なりが面白い作品、かな。プロスペローは公国の王としてはそりゃ弟に簒奪されても仕方ないんじゃないか…と思わなくもない。観客の拍手によって人間社会に戻るのが果たして彼にとって幸せなのかどうか。汚れを知らぬミランダが悪意に塗れた人間たちを見て「すばらしい新世界」という台詞は観客にはこの上ない皮肉であり哀しさすら感じる。100分de名著で取り上げられている『すばらしい新世界』のタイトルがこの台詞からとられているのも納得である。
とてもシェイクスピアらしい名台詞↓
―そう、この地上に在るいっさいのものは、結局は溶け去って、いま消え失せた幻影と同様に、あとには一片の浮き雲も残しはしない。われわれ人間は夢と同じもので織りなされている、はかない一生の仕上げをするものは眠りなのだ。





