南無大師
@namu_daishi
2025年4月8日

量子で読み解く生命・宇宙・時間
吉田伸夫
読み終わった
量子力学の一般書で、入門よりちょっと先の内容な感じ。ものすごく面白かった。自分の持っている量子力学の認識がかなりアップデートされた。場の量子論におけるヨルダンの功績とか、ハイゼルベルグの印象とか、いろいろ更新された。そして、非常に目から鱗だったのはベル不等式の解釈。著者はベル不等式の破れにそこまで重要な意味がないのでは?という可能性を示唆している。驚いた。この著者の考え方だと、量子の不思議な性質は、あまり無く、比較的合理的に量子を考えられる。
ただし、タイトルや帯がおかしい。量子が生命やら宇宙やら、時間やらの謎を教えてくれる、となっているがそういうショボい内容ではない。この本の想定読者に向けられたものでないので、悲劇だと思う。

