南無大師
@namu_daishi
- 2025年4月8日量子で読み解く生命・宇宙・時間吉田伸夫読み終わった量子力学の一般書で、入門よりちょっと先の内容な感じ。ものすごく面白かった。自分の持っている量子力学の認識がかなりアップデートされた。場の量子論におけるヨルダンの功績とか、ハイゼルベルグの印象とか、いろいろ更新された。そして、非常に目から鱗だったのはベル不等式の解釈。著者はベル不等式の破れにそこまで重要な意味がないのでは?という可能性を示唆している。驚いた。この著者の考え方だと、量子の不思議な性質は、あまり無く、比較的合理的に量子を考えられる。 ただし、タイトルや帯がおかしい。量子が生命やら宇宙やら、時間やらの謎を教えてくれる、となっているがそういうショボい内容ではない。この本の想定読者に向けられたものでないので、悲劇だと思う。
- 2025年4月1日禍いの科学 正義が愚行に変わるときポール・A・オフィット,大沢基保,関谷冬華読み終わった有名なほん。とても面白かったが、いわく付きのレイチェル・カーソンの章がかなりモヤモヤした。全体的には、正義と信じて、科学の発展と信じて進めたことが、今から見ると悲劇となるエピソードがいろいろ収められている。オピオイド系鎮痛剤の濫用問題、トランス脂肪酸が解る前のマーガリン問題、優生学、ロボトミー手術、ハーバーボッシュ法のハーバーによる化学兵器、メガビタミン療法...これらは面白い。特にハーバーの話は非常に考えさせられる内容。で、沈黙の春。この本の沈黙の春批判が、事実に基づかない。典型的な間違ったレイチェル・カーソン批判。他の章もこのクオリティで批判している可能性が頭をよぎって、集中できなくなる。
- 2025年3月27日
- 2025年3月27日
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