
mikechatoran
@mikechatoran
2026年9月21日

ホルヘ・ルイス・ボルヘス
大西亮
読み終わった
海外文学
ボルヘスの生涯に始まって、作品と背景の思想や思索が概観されている。例えば「すべての小説は引用で」あり、すべては「言語総体」に属すると考える「バベルの図書館」。書き手ではなく読者がページを開いた時初めて書物は存在するとの思索が背後にある「『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール」。ボルヘスはポーを好んでいたが、戦争や独裁といった混沌に対して秩序を打ち立てようとしたのが探偵小説だったのではないかという洞察。他にビオイ・カサーレスとの共同の編集の仕事がいかにラテンアメリカの作家たちに大きな影響を与えたか。コンパクトながら、ボルヘスの思想と問題意識、それをどのように小説に落とし込んでいるのかが丁寧に紐解かれていて、読み応えがあった。/ 水声社のこの<知の革命家たち>を読むのは3冊目だが、とてもよいシリーズだと思う。


