何某
@solar_eclipse366
2026年9月21日
天使は見えないから、描かない
島本理生
読み終わった
誰にも理解されない。でも人は1人では生きられない。
大切な人には理解してほしい。
最初から理解されないと突き放すのではなく、理解して欲しいし味方でいて欲しいと本音を、弱音を言葉を尽くして伝えられるような人にならないと他人と関わっている意味がないのだ。
最後の一文、「大切な人に負ける事の幸福」は負けたくない私にどうしようもなく刺さってしまった。
「遼一さんの隣で、自分は30代の女性弁護士ではなく、テンションの高い9歳の少女に戻っているのを感じた。なんて不健全なのだろうと思う一方で、どうしていけないのか分からなかった。幸福だったからだ。」
困ったことに。共感して涙が出て滲んでしまった。
私は永遠子のように強くないし財力も知力もない。彼女の決断は、強かった。
男をとっかえひっかえしている描写で何度か離脱したがハッピーエンドを信じて読み終えて良かった。
このような歳の差恋愛小説は年上男性がいなくなり、別れて主人公女性が新たな一歩を踏み出しがちなのでこの終わり方で良かったと思っている。
萌のような友人に理解してもらおうと動くその姿。社会的に孤立しないような終わり方は、永遠子と遼一の行く末が明るいものであることを暗示しているようにも思えた。
心中にも似た破滅の幸福ではなく、ひだまりのような幸福が2人に、そして萌達に降り注ぐことを願っている。
そして私にも一筋の光をもたらしてくれた一作であった。