梔子 "アパートたまゆら" 2026年9月26日

梔子
梔子
@asago_404
2026年9月26日
アパートたまゆら
潔癖症ゆえ、誰とも深いお付き合いのできなかった主人公が、ひょんなことからお隣さんの部屋に泊めてもらうことになるというところから始まる恋愛小説。 以後、ネタバレありの辛口評価 著者の最近の作品が好きで、普段絶対に読まないジャンルだけど、砂村さんの文章が好きなのでいけるかな?と思ったけど、やっぱり私には合わなかった。 というより、ジャンルとかそれ以前の問題かも。本当に同じ人が書いたのかな?ってなるくらいいつもと文章も違っていて、5年前のデビュー作だからなのか、カクヨムのコンテスト作品だしそれ向けに書いてるだけなのか分からないけど、場面転換なども唐突で「ん?」となることも多く、読みづらい印象。 それと、他の方の感想にもあるとおり、とにかく主人公に潔癖症の設定はいるのか?という疑問が…。 もちろん、潔癖症の症状は人それぞれで、体調/メンタル/関係性で変わってくるのも知っているけど、その辺りを深掘りするわけでもないし、むしろ人に(それも性的な意味で)触れられたい欲が強くて、そういう矛盾からの葛藤は潔癖症じゃなくてもある程度誰でも起こりうることなのだから、おざなりにしないで書けばもっといろんな層から共感を得られるであろうにと思ってしまう。何故かこの人ならいけるという感覚があるのもわかるけど、その感覚を丁寧に描くわけでもなく、少しずつしか進展しないのになぜか置いてきぼりにされる感じで、ゆっくり距離を縮めていくっていう風ではなく悪い意味のもどかしさがすごくて、の割にあっさり付き合い〜の、結構な相手の過去の恋愛の産物を知って尚、心理描写をサラッと描いてちょっとだけ衝突して、話し合いもろくにしないまま初対面と同じ状況に絆されて切り替えてハッピーエンド…。アラサー2人がいい年して運命にという言葉に頼りきってふわふわ恋愛しているように見えて、キュンとも程遠く感じた。少なくとももう少し若ければ、性的な描写が少なければ純愛だな〜かわいいな、と思えたかも…。とにかく色々荒くて小説という形や砂村さんの文体に合ってないと感じたし、謳い文句の致死量のときめきというのにもそこまでかな?と思ってしまう。 全体的に男性の描いたラノベ感がすごかった。特に理由なくモテる主人公、特に魅力が伝わらない恋の相手(苦労しそうな男だなという感想しか)スパイスとして出される主人公に思いを寄せる男性も、散々思わせぶりなことされて振り回されてかわいそうとも…。
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