
Sanae
@sanaemizushima
2026年9月26日
台湾と沖縄 帝国の狭間からの問い
上里賢一,
加藤直樹,
呉叡人,
宮良麻奈美,
張彩薇,
駒込武
読み終わった
台湾についても沖縄についても、ほとんど何も知らないといってもいいので、私についていけるだろうかと心配しながら開いた本だったが、わかりやすかったし勉強になった。さすがのみすず書房。
呉叡人さんの「台湾ポストコロニアル・テーゼ」という著書の中の「帝国の狭間から見よ」というテーゼの紹介があった。
テーゼ1: 東アジアにおいて指標となる価値は「帝国の狭間」の平和と豊かさである。その増大の方向こそが東アジア全体にとっての「進歩」であり、「公共性」の基準である。
テーゼ2: 「中国」と「アメリカ」+「日本」という「帝国」の行動は、これら「狭間」に対する振る舞いによって審判される。
テーゼ3: 「日本」という帝国に生きつつ、東アジアの「進歩」を望む者の任務は、「日本」が「帝国の狭間」の平和と豊かさを抑圧することに抵抗することであり、帝国を降りて行く方向へと「日本」を転換させることである。(p184)
沖縄と台湾、どちらもアメリカや中国、そして日本の間で勝手に前線という立場に置かれている。
その沖縄と台湾も連帯し合えるのかというと、一筋縄では行かない。そこでシンポジウムや往復書簡を通じて対話をしている。
シンポジウムも刺激的だったし、往復書簡では北海道出身の学生さん、台湾出身の研究生、石垣島に活動家の若き御三方が綴った文面に心を揺さぶられるようだった。
沖縄の基地問題も具体的には本を通じて知り始めたばかりだが、台湾の人びとの恐怖はほとんど知らなかったので、もっと努めて知りたい。
加藤直樹さんがシンポジウムの中で「どうせ二元論になるのなら、「アメリカ・日本か、中国か」ではなく、「諸帝国か、その狭間か」の二元論で考えたい」(p161)と述べており、印象的な表現だったし、この危機に日本本土からただ傍観だけでいてはいけないと思った。
「台湾有事」をどうするかという以前に、日本の民主主義をなんとかしなくてはいけません(p274)
とこの本は締められていて、いや、ほんと、その通りです、、と言いながら本を閉じた。









