masarumilano
@masarumilano
2026年9月28日
新装版 ハゲタカ2(下)
真山仁
読み終わった
鷲津は、破壊と再生の神を託されたのではないか。
上巻では、これまでの鷲津とは少し違う姿を見せられたように感じていた。何かを壊すことには長けていても、その先に何を残すのか。その答えが、下巻で少しずつ見えてきたように思う。
そして読み終えて振り返ると、すべてはリン・ハットフォードの掌で動かされていたのではないか、という気持ちになる。
ただ、彼女の「パッション」までが計算されたものだったとは思えない。むしろ、その情念こそが本物だったからこそ、鷲津をもう一度甦らせることができたのではないか。
柴野の変化にも感慨深いものがある。かつての彼なら、鷲津と手を組むという選択は考えにくかった。それだけの経験を重ね、鷲津と対等に向き合えるところまで来たのだなと思う。
そして、伝家の宝刀ともいうべきベル・ボックス。上巻で登場しなかったのは、このためだったのかと納得した。
破壊する者だった鷲津が、最後には何を再生しようとしているのか。
そう考えると、「ハゲタカ」という物語の見え方も、少し変わってくる。