
カズマ
@tartebooks
2026年9月29日

権力論 (岩波現代文庫)
杉田敦
読み始めた
良い文章を書く著者で、政治思想史/政治哲学に不案内な自分でも安心して著者買いができる。本書の旧版である『思考のフロンティア:権力』は昔確かに読んだはずなのにまったく覚えてなく、それでも内容はなんとなく知ってることが多いので、当時の理解がまるきり無だったわけでもないらしい。
前半が総論、後半が各論にあたる。どこから読んでもいいと思うが、頭から読んで支障ない。序盤で印象的だった一節を引く。
『明確な意図を持って権力を行使する主体Aというものを想定することには、このように困難が伴う。それにもかかわらず、二者間関係論が大変根強いのはなぜか。それは、そうした考え方が何らかの意味でわれわれの欲求に沿っているからではなかろうか。すなわち、社会的な事象について、それを意図を持って実現した主体を探し当てたいという欲求である。』(p. 25)
身に覚えがありすぎる。同様の感覚を抱く人は少なくないと思う。