
ワンコスキー
@wankosuki-
2026年9月29日
ファスト&スロー 上
ダニエル・カーネマン,
村井章子
読み終わった
ノーベル賞学者の本。人の思考ってどうなってるのか、という興味深い研究について解説されてます。著者の研究によれば、人は「早いけど単純な思考」と「遅いけど確実な思考」に分けられるそうです。一言で言えば「直観なんて当てにならない」という事です。
チェス名人のように、長年1つのことに取り組んできた人の直観は確かに当てになりますが、大抵の場合、反射的な回答は単純であり、バイアスや、問題のすり替えが起きやすいそうです。
これを理解するには、2つの例え話がとても分かりやすいです。例えば、スティーブという内気で引っ込み思案な人物がいたとします。もの静かで、現実の世界に興味がなくて、整理整頓を好む人物です。スティーブは図書館司書?それとも農家の人でしょうか?
この問題を見た人は、すぐにスティーブの性格がステレオタイプの図書館司書だと気付きます。しかし、人口統計として、司書1人に対して農業従事者は20人以上いるという事実を無視しています。
また、別の例えとして、フォード株を買った投資責任者がいたとします。なぜ買ったのか尋ねると、「モーターショーで感銘を受けたから」だという。これはよくよく考えると、全く理由になっていないのです。投資として「私はフォード株を買うべきか」という難しい問題に対し、「私はフォードのクルマが好きか」という簡単な問題へのすり替えが、いつの間にか起きてしまっています。
もちろんこれらの例え話は、科学的研究の成果になるまで、多数の標本やテスト、人体の観察を経て得られたエッセンスです。実際の本の中では、さまざまな研究について書かれていますので、人の認知に興味がある方は読んでみてください。けっこう研究って楽しいものですよ!


