
い。
@hon_i_read
2026年10月1日

形而上学入門 (平凡社ライブラリー)
マルティン・ハイデッガー,
川原栄峰
読み終わった
形而上学入門でのハイデガーの問は
「なぜ一体、存在者があるのか、そして、むしろ無ではないのか?」というもので、その答えを探していく過程ですぐに言語の問題に行きあたる
「である」と「在る」がistという同じ語になってしまうが、そこには意味の違いがある
僕たち日本人は、「○○である」と「○○が在る」はかなりクリアに分けて考えられる為に、少し読みやすいかもしれないが、日本語の分け方を完全に導入することも危険だと思う
そして、ギリシア古典詩等を引用しつつ、行き着く問は、存在とはなにか、になっていく
つまり、存在者がある、というときに存在が何なのか分からないままでは進めないということで、プラトン、アリストテレスからの問題を引き継いでいく
最終的には、
存在を
存在と生成
存在と仮象
存在と思考
存在と当為
との関係性から説明していて、つまり
存在とは何か、と言った時に、存在はこれらのものとの関係の中でしか理解し得ないもの、と言ってるように思った
そして、そのような概念として存在があり、存在者は在ると言えてしまうが、それは、僕たちが存在者を存在者として理解する際に、すでに存在に関して何らかの了解が働いているから、と言えるのではないか
この本の内容自体は、冒頭の問から結論に向かう道筋がとても明確で論理的に進むために理解しやすい。但し、ハイデガーが詩や詩人に特権性を与えすぎているようにも思え、特に、優れた詩の中でその言葉が使われている場合は、その言葉の語源がもつ真の意味を含有している、という解釈は少し疑問があった
それでも詩の解釈はハイデガー独自のものと考えたとしても、結論には到達するので、そのような解釈をするんだな、という感じで読んだ
とても面白かったし、思ったよりも難解な感じが無かったので、とうとう本丸、「存在と時間」にも、すぐにでは無いけれど、誤読を恐れずに挑戦してみようと思いました
