コマユミ "十戒" 2026年10月4日

十戒
十戒
夕木春央
『方舟』が思いの外面白かったので、作者の次の作品も手にとってみる。 タイトルは引き続き旧約聖書から。 非日常の、隔離された舞台に集められた登場人物たちが、お互いを疑心暗鬼になりながら犯人の意図を掴めずに強烈なストレスのもとにさらされる、というのは『方舟』とほぼ同様のシチュエーション。 こういういわば密室劇的なミステリというのは王道なんだろうなあ、と思う。ミステリをほとんど読まない私には新鮮なのだけれど。 何もかも不自然で、あらゆる出来事が異常なので リアルなのかどうかという意味ではストーリーとして破綻してるかどうかのギリギリのエッジを攻めている感じはする。 とはいえ、そういうミステリ慣れしてない層には響くものはおそらくあまりないのではと思ってしまう。 真犯人も読んでいると(トリックやワイダニットはともあれ)予想できてしまうし、その真相も、うん、だから何んなん?という印象。 まあある程度高い評価をされているってことはミステリ界隈ではこれは優れた作品ということなのだろう。 ちょっとワタシにはその魅力が今ひとつわからなかったけれど。 いずれにせよ、『方舟』で期待していた気持ちはしゅんとしぼんでしまった。 2025/07/27
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