
イナガキカズトシ
@romantist721
2026年10月4日

読み終わった
古井由吉『ムージル 観念のエロス』を読み、ムージル読みてえとなってKindle Unlimitedで探したらこれだけ読めて読んで、思ってたのと全然違ったけど面白かった。解説読むと、後期の『特徴こない男』とは全然作風が違うらしい。カフカと同時代の作家で『変身』を世に紹介しかけてできなかった編集者でもあるとか。
寄宿生テルレスがエスカレートするいじめをある距離感で観察しながら自分の考えを巡らせる。数学だったり、神だったり、魂だったり、言葉への懐疑だったり、自然への発見だったり、催眠だったり、性的なものだったりを経ながら考える。特に校長をはじめ、数学教師、宗教教師などの前で初めて哲学的講義をしどろもどろに行う様はなんか良かった。何もできていない。何も変わらない。言葉になんかならない。だけどその行為自体が、今の彼に取っては重要なことに思えた。