
古
@hh_
2026年10月4日
車輪の下
ヘルマン・ヘッセ,
高橋健二
読み終わった
親が約10年前に買い与えてくれたのをやっと読破。
ハンス・ギーベンラートが町1番の優等生として神学校に行ったものの、ハイルナーとの出会いを経て休学。町に戻り自然に触れ合ったり恋を経験し、機械工見習いとして出直したものの休日に泥酔して死亡。
やっぱりヘッセの書く文章は淡くて美しい。少し苦しくなるような状況でも、周りの自然などの描写により、どこか夢心地な感じがした。登場人物の感情に入れ込みすぎるというより、登場人物が置かれている状況、環境を遠くから眺める感じで物語を楽しめていい。あとがきに詳しく書かれているけれど、自伝的小説といわれる通り、結構ヘッセとハンスがリンクしていた。ヘッセは母がいたことで救われたけど、ハンスには母がいなかったや、優等生的なハンスと、詩人としての顔を見せるハイルナーにヘッセ自身を分割したとか、細かな違いも面白かった。
人生でよくいわれることとしての、「若いからいくらでもやり直せる」と「若いうちの経験がその人を形作る」というのが、ハンスの場合うまくピースが合うところもあれば合わないところもあってもどかしかった。
綺麗ごとだけで終わらないのもいい。物語の結末としては死というバッドエンドかもしれないけど、その直前のハンスの状況的には新しい幸せを手に入れたときだったから胸糞悪く終わったわけではない。ただその分驚きはあった。少年美が儚さを表すなら、死という結末は少年美を体現しているから話として綺麗に終わった気がした。