-ゞ- "平成くん、さようなら (文春..." 2026年10月10日

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@bunkobonsuki
2026年10月10日
平成くん、さようなら (文春文庫)
平成という時代の終わりになって、一人の文化人が安楽死を考えた。彼の名前は平成(ひとなり)。元号にならって名付けられた男は、元号の終わり際に死を想った。平成の彼女・愛の視点で語られるのは、時代の総括と一人の男の葛藤であった。 時代とともに殉じるというのは、どの国でも起きることである。日本においてそれは「元号の終わり」であろう。 元号は天皇の崩御によって終わる。その性質上、人々は元号の終わりは悲嘆にくれるものと相場が決まっている。しかし平成という元号においては真逆の様相を呈した。 天皇自らが生前退位によって元号を切り上げるという選択。それによって元号は終わりを告げられ、人々は安らかに時代を終えることができる。 平成という時代、平成という人物。 どちらも安楽に世の中から身を引くという点で共通しているのだ。元号も人も、安楽死を選択できるようになった。それが現代なのかもしれない。
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