
時雨崎
@rainstormbook99
2025年4月12日

言語表現法講義
加藤典洋
読み終わった
借りてきた
心に残る一節
1996年出版で大学講義を元にしており、SNSの気配がない。この文の構成の方がこう感じるだろう、といった読み手に関する考察はズレを感じるかも。でも変わらないものもある。時代を経ても良い文章のままでいられる文章もあるから不思議。
以下は好きな箇所の抜粋。
p. 103
もしわれわれが一人だけで生活しているとしたら、われわれは言葉なんてもつことはない。言葉を持つということは、外側の社会がわれわれのなかに入りこんできたことで、内面化された会話です。他人とのやりとりが内面化されて、自分一人でそれをもういっぺん演じている。
p.137
何かを感じたら、それを離れて、それが政治的にどうか、それを書いたら相手に、教師に、友人にどう思われるか、などという思惑から、その感じたことを操作したら、そういう文章は「クソ」のようなものだ。
p.245
言葉は、自分が書く、誰かが読む、そのあわいを生きます。




