もふもふたろう "密会" 2026年10月15日

密会
密会
安部公房
安部公房の文章ってなんでこんなにも鮮烈に感じられるんだろう。「厚い埃がビスケットのように足元で砕けた」良すぎる。 色欲地獄。行き過ぎた世界なのだと思うけど、現代の娯楽が溢れ過ぎた現代も同じようなものかもしれない。初めは男の手記を辿っていく形だったからミステリーなのかと思いきや途中で手記と描写が逆転して、箱男みもあった。他にも多くの盗聴器も通ずるものがあると感じた。常に監視されている社会。天網かな?そこが今回は色欲の表れであったわけだけど。そういうのを描いてくれる人がいるんだと思うと安心する。自分だけが疑問を持っているわけではないんだとわかるから。それもこんな昔に。 少女と初めて出会う場面も良くて読み返した。艶やかな雰囲気がこれでもかと伝わってくる。「ミルクを焦がしたような匂い」ってこんなにも震える表現ある? 最後も男はあの病院の世界に順応できなかったから終わったってこと?怖すぎる。私もそうなるのか?
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