のぼりおり "置き配的" 2026年10月20日

のぼりおり
のぼりおり
@noboriori
2026年10月20日
置き配的
置き配的
福尾匠
コロナ禍で社会に浸透した荷物の置き配とは、物の受け渡しそれ自体ではなく、物が配達された事実の確定と共有であるとし、その形式やシステムがコミュニケーションや社会のあり方にまで波及していくさまを「置き配的」としているのだが、まえがきで著者が述べているようにこの「置き配的」というキーワードを深掘りしていくような本ではない。置き配的、をとっかかりとして批評のあり方、言説空間としてのSNS、あいちトリエンナーレでの表現の不自由展、そして蛙化現象や犬の散歩等に至るさまざまなところへと考えを巡らす。 なので、何に関する本なのかという説明が難しく、内容もドゥルーズやフーコー、ダナ・ハラウェイあたりを引っ張ってきて難解な部分もあれば、わりとすんなり読める部分のムラがある。「置き配的な社会ってこういうものでこういう問題があって、こういう解決の方向性があるよ」というよくある新書のような本ではそもそもないし、個人的には内容が散漫に感じてしまったのだが、ただその時々に角度の鋭い論評もある。ネットでよく見かける(語彙力)(伝われ)という表現の背景にある「感想」の問題などは特に面白い視点だった。
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