
読書記録
@records
2025年4月13日

人生の意味の哲学入門
森岡正博,
蔵田伸雄
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第四章は、人生の意味の客観説と主観説について。
客観説では、客観的に認められている価値(真・善・美)を生み出している生が意味のある生だとされる。
客観説への主な批判は、客観的な価値に貢献していても自分の人生に意味を見出せない人はどうなのか、というもの。
また、自分が死ぬと価値を認識する主体は存在しなくなるし、偉業を成し遂げようがいつかは忘れられ、人類もいつかは滅びる(無意味である)
主観説では、人生の意味は主観に依存している。当人の欲求の満足、喜び、利害関心などに意味が見出される。
主観説への主な批判は、当人が満足するならどんな満足でもいいのか、というもの。
例えば薬物での満足や、非生産的な行為(を当人だけが満足してやっている人生)などが挙げられる。
これらに加えてハイブリッド説があり、主観的魅力と客観的魅力が合致するときに意味が生じるという考え方(スーザン・ウルフ)
この章の筆者は主観説と客観説の要素を両方取り入れているハイブリッド説に説得力があるというふうに紹介しているのだけど、私はイマイチ納得しきれなかった。