ふなきち
@li71025
2026年10月7日
肉体の学校
三島由紀夫
読み終わった
筋そのものの面白さよりも主人公の妙子に感情移入し、浮いたり沈んだりする心の動きを味わう小説だろう。わたしにとってはそれがいっとう大きな楽しみだった。もちろん、離婚歴のある女三人の自由な暮らしぶりにうっとりする時間でもあった。
読み進めるうちにやがてわたしも千吉を好きになり、彼が今いったい何をしているのかと考えては、気が気でなくなった。ときには妙子もまだ気づいていないことを察して、後半合点がいくとがっくりした。そしてわたしは一冊の本を読んで、またひとつ失恋をしたのであった。千吉の魅力の描写は凄まじいものがある。

