ishiguro_reads
@ishiguro_reads
2025年1月1日

Lexicon 現代人類学
奥野克巳,
石倉敏明
読み終わった
文化人類学における近年のキーワードを収録し、各項目を異なる著者が執筆。それぞれのキーワードが登場した背景と、今後の展開可能性について解説する。
頻出する引用から重要な文化人類学者や著作が浮かび上がり、現代の学者たちが共有する問題意識について知る。特に「アナキズムと贈与」と「マルチスピーシーズ民族誌」という2つのテーマに強く惹かれた。
ある時期までの文化人類学は、リサーチに基づく民族誌の製作と逆説的に見出される西洋中心主義の批判に主題があった。その「民族誌」そのものの虚構性が批判された結果、内省の時代を経て、現在はヒト以外(モノ、動物)との関係からヒトのあり方を描くことが大きなテーマになりつつあるようだ。
