
桜
@sakura_451
2025年4月26日

何年、生きても
坂井希久子
読み終わった
図書館で借りた
単行本『花は散っても』を改題して文庫化。タイトルは最初の方が好きだな…
現在軸の39歳の女性と、実家の蔵にあった箪笥から見つかった祖母の手記という過去が交互に語られる。過去の語りは同じ歳の美しい義姉を『姉さま』と慕う、吉屋信子の少女小説めいたもので、その後の戦争から終戦後…大人になっていく過程で2人が抱えていく秘密など、現在軸のファミリーヒストリーを紐解くかたちで、夢中になって読んでしまった。
本編の内容とは関係ないけれど、私は吉屋信子の『花物語』が大好きなもので、作中の「そのハンカチは返していただかなくて結構よ」のシーンをうっとり惚れぼれと、繰り返し噛みしめて悶えております…

