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桜
@sakura_451
生まれは昭和、心は大正。文学少女のなれの果て。
  • 2025年5月21日
    喫茶とまり木で待ち合わせ
    喫茶店で少しずつリンクしていく人間関係が、読み手として「あ、あの人か!」となるのが楽しい。 手芸好きなので、2話目のハンドメイド作家さんの話は「わかるー」と混ざりたい気持ち。それにしても調理師もデザイナーも男性が幅をきかせてるのに、料理とか手芸する男の子がごちゃごちゃ言われるの何なんですかね? モヤッとした気持ちをゆるりとほどくような連作短編集。 最後の最後が「この視点で終わるのかー!」と何だか心憎い演出というか、その場の客のひとりになったような、メニューの陰でにんまりとしてしまうような素敵なラストシーンでした。
  • 2025年5月21日
    冷蔵庫のように孤独に
    静謐な美しい物語。 ピアノ、写真、照明、冷蔵庫… 心の奥底の孤独と、よすがにも似た何らかのもの。登場人物それぞれの距離感もとてもよかった。
  • 2025年5月18日
    さいわい住むと人のいう
    大きな屋敷に住む老姉妹がほぼ同じ日に亡くなった。20年ごとに遡りながら紐解かれていく姉妹の人生…。 ミステリというわけでなく、ヒューマンドラマかな。会話の中で少し引っかかった部分が過去へ遡りながら、あぁこういうことだったのか…と腑に落ちていく物語。 内容は判らないまま、かなり絶賛評を見ましたが納得の一冊。 表立って全方位に薦めるとかではなく、自分の中に大切に残って、友人と書店を歩きながら「あ、この前読んだけど、この本良かったよ」と、そっと話題にしたくなる本。
  • 2025年5月13日
    丘の上の洋食屋オリオン
    物語自体が作中のお店や料理と同じく丁寧に温かく紡がれていて、とても心地良い読了感。 登場人物はそれぞれ辛さや過酷な過去があったりもするし、同調してしまう経験もあるのだけれど、何というか私は読書にリアルな擬似過酷体験は求めていないので(なので社会派とかの黒企業小説はフィクションでも読みたくない)多少ご都合主義であろうが、穏やかな物語で癒されたい。 こちらは日常と非日常が程よく混じった素敵な物語だった。続編が出るようなので楽しみ。
  • 2025年5月10日
    ホテル・カイザリン
    どれも『世にも奇妙な物語』とかでドラマ化しそうな、やや不穏な物語の短編集。 個人的に「未事故物件」はドラマで観てみたい。ちょっとコミカルな要素を入れて、不穏さとの強弱を映像で体感してみたい気がする。 ラストの「老いた犬のように」は、こういう人多いのでは…という気持ち悪さがリアルで印象的だった。実際のところ、どれが真実なのかも第三者には判らない話だと思うけれど、「悪気はなかった」とかで曖昧にされた被害者は多いと思うので、悪気があろうがなかろうが加害したのは事実だろ、という部分はリアルでも徹底してほしい。 物語として興味深かったのは『孤独の谷』。何度かページを戻って読み返してしまった。
  • 2025年5月6日
    正体 (光文社文庫)
    映画は観ていないのだけれど、あらすじから気になったので原作の方を読んでみた。 前半から予想した真相は外れてしまったけれど、色々考えさせられる物語だった。嫌な後味ではないけれど、どうにもやるせない気持ちをやや引きずってしまう…。 こちらでの感想を見ていると、どうやら映画はラストが違うらしいので、そのうち映画の方も観てみたい。
  • 2025年5月6日
    文庫旅館で待つ本は
    わりと最近よく読むホテルものというのか、ゲストに何らかの良い影響を与えて終わる連作短編みたいな感じかな〜と思ってたら、結構意外な着地点になっててびっくりした。友人に薦める系のものではなく、読書会とかで読んだ人と少し話をしてみたい…
  • 2025年4月30日
    私が愛した余命探偵
    ケーキが大好きなのに長期入院で禁食中の夫のため、洋菓子店で働く妻はお店で出会った『ちょっとした謎』を語り聞かせる…という、日常の謎×安楽椅子探偵もの(になるのかな?) タイトルから薄々察しているものの、でもひょっとして…と期待してしまう、切なく温かな物語でした。 謎としては最初の「とある『香り』を探しにお店に通う女の子」の話が好き。
  • 2025年4月29日
    季節が好きなわたしとマダム
    インスタの途中から見始めて、書籍化するなら…と既存分は読まずにいたので、キコさんって独り暮らし満喫してる社会人なりたてくらいの年齢かと思ってたら、お子さんもいる既婚者だったのでびっくりした…(そこ?) 秋の章で、キコさんがマダムに選んだ本は何だったのかな〜というのがちょっと気になる。
  • 2025年4月26日
    何年、生きても
    何年、生きても
    単行本『花は散っても』を改題して文庫化。タイトルは最初の方が好きだな… 現在軸の39歳の女性と、実家の蔵にあった箪笥から見つかった祖母の手記という過去が交互に語られる。過去の語りは同じ歳の美しい義姉を『姉さま』と慕う、吉屋信子の少女小説めいたもので、その後の戦争から終戦後…大人になっていく過程で2人が抱えていく秘密など、現在軸のファミリーヒストリーを紐解くかたちで、夢中になって読んでしまった。 本編の内容とは関係ないけれど、私は吉屋信子の『花物語』が大好きなもので、作中の「そのハンカチは返していただかなくて結構よ」のシーンをうっとり惚れぼれと、繰り返し噛みしめて悶えております…
  • 2025年4月21日
    銀河ホテルの居候 光り続ける灯台のように
    シリーズ2作目。1作目もだけど、ホテルを訪れる人たちに、どこか自分に重なる部分があって色々考えさせられる。ラストのちょっとこまっしゃくれた男の子の「これから何をしたいか」「何になりたいか」の話も、もう私は大人になって、今後なんて終活を考えるようなものだけど、振り返ってもそんなに明確な将来ビジョンを考えて生きてきたわけでもないなぁ…と遠い目になってみたり。
  • 2025年4月21日
    私たちの幸せな時間 (ゼノンコミックス)
    本の整理していたら出てきたので、すごく良かったことは覚えてるけど、内容忘れてるな〜と再読して……号泣している;;
  • 2025年4月17日
    翻訳書簡 『赤毛のアン』をめぐる言葉の旅
    アニメ『アン・シャーリー』関連で流れてきて、往復書簡形式で翻訳の過程を見ることができるの面白いな〜と興味を引かれたので購入。英語はからきしなものの、自分でも少しずつ訳しながら読んでみたい。(ちなみにアニメは見れてない;)
  • 2025年4月16日
    世界のすべての朝は (伽鹿舎QUINOAZ)
    一時期、書評・編集関係の方たちが話題にされていて、気になっていたものの買いそびれているうちに絶版みたいになってしまった一冊(一応、特装版はまだ通販されているところがある)。古書店にて購入。
  • 2025年4月15日
    水曜日のモーニング
    リトルプレスでも追加できるんですね。ISBNがあるもの以外は無理なのかと思ってた。 今までは日記本って余程好きな作家さんのものでないかぎり興味がなかったけど、文学フリマ等で面白いエッセイを書かれている方のをいくつか読んで認識を改めているところ。 『水曜日のモーニング』は個人書店の通販で見かけて気になったので購入。 カフェエッセイみたいなのが好きなので、モーニングについての話かと思ったのだけれど、転職することになった期間についての日記だった。 思っていた内容とは違ったけれど、淡々とした静かな文章は心地良い。 私も何度か春に転職することがあったので、周囲が新生活に賑わう中で、取り残されたような孤独には共感するところがあった。 日付的に読んだ時期と重なるところもあり、今出会えてよかった一冊。
  • 2025年4月11日
    空をこえて七星(ななせ)のかなた
    書店員さん絶賛POPを見かけて、加納朋子さん好きだけど最近読めてないな〜と図書館で借りてきた。短編集のように見えるけどオムニバスのような感じなので最初から順番に読むのがお薦め。いや、お薦めというか絶対に順番に読め!(もはや命令)後悔するぞ!
  • 2025年4月10日
    山の上の家事学校
    主人公は離婚したばかりの男性(30代くらい?)なのだけれど、いい歳して未婚の(そしてこの先も生涯独身であろう)私自身にも色々刺さるところの多い、考えさせられる物語だった。家事とは、生活とは、仕事とは…。様々な年齢性別のたくさんの方に読んでみてもらいたい一冊。
  • 2025年4月9日
    マイ・ディア
    マイ・ディア
    待望の復刊! 初版のときの表紙が好きだったので、出版社も変わるしそこは仕方ないな〜と思いながらもちょっと引きずってましたが、現物見るとこれはこれで合ってるし素敵な表紙だなと。氷室冴子さんらしい感じもする(クララ、アグネスの辺りの雰囲気)
  • 2025年4月9日
    午前四時のブルー IV
    いつ出るんだろう…出ないかもしれない…でも次巻までは出したいって書かれてたし…と、つらつら思いながら時々検索していたのだけど、気づいたら数年前にちゃんと出ていたという(でもこれで完結号だそうです)
  • 2025年4月4日
    母の味、だいたい伝授
    献立を考えていく流れが、それ一食分で考えるとすごい量なのでは…; となるのだけど(個人的にはメインと副菜程度でご飯終わるから、そんなに品数は要らない派)あくまで流れとして組み立ててるだけなのかな。普段この品数で作ってたらすごいな; ラストだけ、お母様が亡くなられたときのリモート葬儀の話で、ちょっと他のエッセイとは異なるけれど、とても興味深かった。
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