
noko
@nokonoko
2025年4月30日

日日雑記 (中公文庫 た 15-5)
武田百合子
読み終わった
借りてきた
心に残る一節
「私はバナナを食べながら、この猫がうちにきてからの、いろいほなことをどっと思い出して、食べながら泣いた」
翌る朝、朦朧状態の脳の底から、多分隣りに坐っていた人だろう、知らない誰かの声だけが泡玉になって浮き上ってくる。(あなた、山賊のようにお笑いになられますですね。)私は山賊のように笑っていたらしい。鼠色の気持になる。
「絵葉書はいいよね。無駄づかいではないよ。お菓子だと食べすぎて気持わるくなるが、絵葉書にはそういうことがない。人に出さなければ減らないし」そういうと、
「無駄づかいするときに必ず理屈をつける人ですね」とH笑う。

