
読書日和
@miou-books
2025年5月1日

医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと
仲野徹,
若林理砂
読み終わった
西洋医学と東洋医学の専門家が、両方の視点から、私たちのからだ・病気・健康について徹底対談!
鍼灸と漢方薬にめちゃめちゃお世話になって、今でも体が辛くなってきたら鍼に行くくらい東洋医学は頼りにしてます。でも、どこかモヤモヤするというか、スピリチュアルに偏ったような声を聞いてしまうとモヤる。
まずは日本の鍼灸の豆知識から。
※ネタバレありです。
戦前は携わる人は盲人が中心だったけれど、戦後GHQに禁止されそうになったらしい。西洋医学以外の医業を全部。鍼灸、あんま、マッサージ、柔道整復、そういったものはぜんぶ禁止って。なんて乱暴な!日本も反発したけれど、最終的にヘレン・ケラーがマッカーサーに手紙を書いて、生き残ったとの事。ふむふむ。
そしてちょっとスピリチュアルに感じてしまう部分。
丹田、ってよく聞くけど観念上のものが東洋医学でよく言われるからかも?スピリチュアル系の話と東洋医学の親和性が高くなってしまうひとつの理由として、道教由来の身体技法と東洋医学が混交していった歴史があるから。(道教の基礎にある神仙思想)
東洋医学の理論には、実際にからだに効くという経験から出てきた部分と、思想に合わせるためにつくられた部分とがあって、それが混在したままになっているから。
なるほどー!これを東洋医学の専門家から聞いて腹落ち。
他にも、南極にいると風邪を引かない。南極には風邪のウィルスがないから。
風邪の症状を引き起こすウィルスは200種類。
インフルエンザは風邪ではなく、インフルエンザウィルスによる病気!風邪の症状を引き起こすうちの一つがコロナウィルス。風邪引き全体の10-15%がコロナウィルスによるもの。東洋医学では風邪に種類があって、それぞれ薬は違うり夏風邪に葛根湯を飲むのはNGなどなど、初めて聞く話が面白くてメモとりまくり。
実は若林先生の「気のはなし」を読みはじめたものの、難しくて諦めてしまった事があり、この本も読めるか心配していたけれど、面白くて一気に読んでしまった。もう少し時間をおいて「気のはなし」再チャレンジしたい。