
きん
@paraboots
2025年5月5日

それでも俺は、妻としたい
足立紳
読み終わった
主人公のダメ男感が満載の小説。
テレビでやってるので気になって読んでみました。
テレビとは少し異なる内容ですが、主人公を、男としても夫としても、グダグダでたらしのない人間のように描いています。
行動しない、しないことを棚に上げて言い訳ばかり、何かあればすぐに他人に転嫁する。みていて見苦しい。
それこそ読んでいて、僕自身、四六時中自らのダメさを露呈されている感じもして、なんだか途中読み進みが悪くダレかけたりもした。
だが本当に主人公がいいとこなしで完全にダメ男なら、たぶん妻のチカは別れを切り出しているだろうし、厳しいことを言ったりアタリが強いままだとしても、それは主人公のことを諦めていないからに他ならない。それは読めば読むほど伝わってくる。
愛や恋などといろいろと言語化したがるのが人間だけど、絆って、それぞれの関係性において、それぞれにフィットする形で存在するんだなと改めて思わされた。
こだまさんの書籍を読んで、これも読んでみたけれど、セックスや性はもちろん大事なことではあるけれど、本当に大事なのは、お互いに対する承認みたいなものなのかもしれない、ということをなんだか教わった気がする作品でした。


