なし "犬のかたちをしているもの" 2025年5月8日

なし
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@nashi
2025年5月8日
犬のかたちをしているもの
身体と・性、地元、仕事、老いと生。 いろんな切り口がある作品でした。 「子どもがほしいのと、子どもがいる人生がほしいのは、同じことだって思う?」(pp.71) わたしは、子どもを作って育てて産むことは、全部女だけのもので、どこにも男が明け渡す部分はないように感じていたけど、産み落として外に出してしまうと、男が関わってくるのだった。郁也はフィクションみたいだった。俺たちの子どもになる子だよ。名前、一緒に考えよう。そこにはなんのリアルもない。血を出したことがない人間の発想だと思った。(pp.135) 自分の我慢したもの、自分の血肉からできたもの自分の払った犠牲や時間やいろいろなものを考えた時に、私に子どもをあげるのは、割に合わないと思った?···産んだ人にだけ分かることが、多分あるんだろう。でもそうだとしたら、わたしや郁也には一生かかったって分からない。(pp.137-138) 育った田舎のすこし嫌な部分(噂がすぐ広まること)は、わかると頭がもげそうになるぐらい頷いていた。
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