
蛍
@bcgcco
2024年11月20日

読み終わった
食への意識の低さから他人に劣等感を抱くふたりの話。主人公は食べること、その為に手間をかけ他人に美味しいを強要することが許せないくせに、あたかもそういう人間のように振る舞って生きているところが矛盾というか、本当はそうあるべきと思っている節がある。対して同僚の女の子は自分が嫌なことに対して悩んで自分なりの答えを導く強さを持った人物として描かれていた。結局何を変えることもせず偽って生きている主人公は語る資格もないんじゃ無いか。彼女のやたらと食べさせようとする女性も恐ろしい。そうすることでしか自分の存在意義を見出せないようで、他人に尽くすことを生き甲斐としている。弱いようで自分を押し付ける強さを持った厚かましい奴なんじゃなかろうか。
しかしながら美味しいものを食べさせたいという思いは愛だとも思うので、主人公は愛を知らない人物として描かれているのかもしれない。押し付ける愛、理解する愛、傷つける愛、は愛では無いけど。