おいしいごはんが食べられますように

136件の記録
- まる@maru_sa2025年5月17日読み終わった芦川さんのわざとらしさみたいなのが私にはどうにも癪に障るようで、押尾さんに終始感情移入してしまう。とはいえ二谷も押尾さんも人間が普段周りからの視線があって抑えていることをやってのけててそこそこ性格の悪さというものが滲み出ててなかなかな感じ。二谷の芦川さんに対するかわいい、という表現には悪意も大いに含まれてるんだろうな、と思う。
- 数奇@suuqi2025年5月8日読み終わった人間の、気持ち悪いけどみんながやってるずるさ、汚さがとても鋭く生々しく描かれている。ご飯は粗末にせず美味しくいただくもの、という圧力のなかで、周囲に合わせるしんどさを感じる2人の視点で話が進むが、自分は押尾という登場人物の、「できちゃうからやってるだけ」という生き方にどうしようもなく共感してしまった。 しかし描かれる状況がちょっと露骨にキモすぎるし、芦川という人物も悪意的すぎて、やりすぎ感も感じる。描写の鋭さに感動するよりも、しんどさに引いてしまう部分が勝ってしまう読書だった。
- のほぽほん@nohopohon2025年5月5日買った読み終わったかつて読んだまた読みたいふと思い出した「おいしいごはんが食べられますように」 文庫化してる!🌟 グルメるんるん気分で読み始めたら ある意味ひと味もふた味も違くて最高だったな~ 一人暮らしの時のベットで一気読みした記憶📙
- はれのそらし@murasaki_no_sky2025年5月3日読み終わった休職する直前、何を食べても美味しくなかった。味がしない。食べている事実だけが残り、美味しい甘いものを食べていてもクリームの感触しかしない。別に味がわからないわけじゃない。でも、高級なランチを食べても有名店のケーキを食べても何も感じなくなっていた。 わたしはあのラストを嘘の塗り重ねだと思ったのですが、本当にラストに向けて突然文章のスピードが上がって、主人公の苦しさをぶつけられた時ただただ自分も苦しくなってしまった。 私たちはきっと寝るために生きている。遊ぶために生きている。食べるために生きている。なのにそれらをする時間は全て労働によって奪われている。 躁鬱で休職した時から感じていた時間のなさ。文化的な生活がどんどん侵食されるきつさ。そういう話かと思いきや 主人公はそもそも食べることが肯定されていることや文化的な生活として確立されていることそのものに嫌悪感を抱いていて 食べることに囚われている人を主人公は理解ができない。 タイトルの「おいしいごはんが食べられますように」というのは誰の願いだったのか 主人公ではないなら彼女側なのか、はたまた同僚なのか わたしは今もおいしいごはんを毎日求めているけれど、おいしいと思えるご飯に出会えたことが何度あっただろうか。
- あおい@booklover_aoi2025年4月27日読み終わった図書館本@ 自宅2025.4.27読了。 不穏さはいつだって日常に潜んでいることを思い出させてくれる小説でした。 私がどちらかというと押尾さんポジションになりがちなので、一方的にサポートばかりしていると不満が溜まる気持ちはわかる気がします。 それが仕事ができない、尊敬できない人だったりするとプラスαで不満の蓄積速度も上がるのも。 上っ面だけ仲良くしてるけど、それぞれのエゴや欲がごちゃまぜになって混沌としてる感じが絶妙に描かれていて、「こういう職場あるわー」と思いながら読みました笑 うっすらとした不穏さ、後味の悪さを味わいたい人におすすめです。 『水たまりで息をする』も気になっているので、ますます読みたくなりました。
- あんこちゃん@anko2025年4月26日読み終わった借りてきたカツセマサヒコさんの作品を読むときにも感じるんだけど、波長が合いすぎる作家さんの作品を読むと登場人物に入り込み過ぎて本当に疲れる。本を読んでいるというかお話に潜ってる感じ。そんな作品だった。主人公も押尾さんも。 そんな作品に出会いたくて多読になるわけで、活字中毒はなかなか治らない。
- Miyoshi@miyoshi2025年4月22日読み終わった@ 自宅調子が上がらない。こういう日にはぞっとするような本が読みたい。それは日常の文脈であればあるほどいい。あきらかなフィクションでは遠すぎる。うんざりしている日々の、ほんの少し路地裏みたいなところにこんな世界があるという、スリルを私に教えて欲しい。そういう気分にぴったりの本だった。
- みなも@minamo_books2025年4月19日買った@ 早春書店『水たまりで息をする』でもっと読んでみたいと思って。 文庫になったばかりだしそっちをと思っていたけど、だからなのか何なのか驚くべき値で見つけてしまって、抗えず。 早春書店の品揃え好みだったからまた行こう。
- ゆうき@yuuki822025年4月17日読み終わったこの本を職場に何気なく置いておきたい。 けど、読んでほしい人は、きっとこの本には辿りつかない。 でも、このタイトルならば、もしかしたら、手に取るかも。 と、そんな境地にたどり着いた。
- みさき@chaki3da42025年4月14日読み終わった社内の人の描写が上手くてあれ、近くで働いています?ということすら思えた。押尾さんの気持ちがよくわかる、やれるからやってしまう(好き嫌い別として)、けどやった人が損をする。芦川さんみたいな人に対してヘイトな気持ちを持ってしまう。あるある。
- Autoishk@nunc_stans2025年4月14日読み終わったaudible学生時代に文学が好きだったという設定がついている二谷の、好きな作家とか愛読書とかの固有名が最後まで一切出てこなかったのが辛すぎた
- Autoishk@nunc_stans2025年4月14日読んでるaudible1Kの一口コンロで揚げ物を含めた複数品をつくるのはいくら手際が良くても1時間半くらいかかりそうだし、料理をまともにしそうにない男の家に揚げ油を残していくとも思えず、どう処理したのかが気になりすぎている。
- あかからきいろ@aka_kara_kiiro2025年3月29日読み終わった全然似てないのに、何故か思い浮かぶ人がいる。 読んだ次の日にたまたま具合悪くなって、 「こんな時に丁寧な食事なんて用意できるかぁ!」 ってカップうどん食べましたね。
- um@__um__g2025年3月18日かつて読んだあまりに日常で、狂気の話だと思った。 例えば何らかのハンディキャップがある人も時短の人も事情はあるけれど、仕事の総量が減るわけではないから結局のところ誰かに皺寄せがいく。個人的に押尾さんの立場になることが多いから芦川さんや職場の方の無配慮に感じる言動が辛かった。 思い込みはできるだけ減らしつつ、色んな立場の人たちが社会で生活していくには誰かの犠牲や我慢の上で成り立ってることを皆が理解して受け止めていける社会になると良いな。
- 悠@harukaruka2025年3月16日かつて読んだ今まで読んだ本で一番「胸糞悪い」と思う作品。タイトルと作品内容の印象が真逆。人間の闇や穢さを感じるが、いるよなこういう人…と思う部分もあって、妙にリアル。怖い話。
- ぱんころりん@papapapanda2025年3月14日読み終わったわたしは食べることが大好きで、美味しいものを家族や友人と食べることは幸せなことだと考えているため、二谷には共感できないと思ったが、後半になるにつれ自分の心のどこかに二谷も押尾も確実にいると感じた。
- Nozomi@nozomi_book2025年3月10日読み終わった感想読書日記@ 自宅登場人物、全員に対して何らかの胸糞悪さがある。 それでこそ高瀬ワールドという感じもするのだけれど…。 はっきり言うと、頼んでもいないのに職場に毎日手作りお菓子を持っていく芦川さんには引いてしまった。どんどん周りの人間の重荷になるということは考えられないのだろうか?と。 二谷も二谷で、とんだクソ野郎だが食に対して興味が無い時期は私も二谷側の考えになってしまう。 食べなくていいなら食べたくない時が多々あるし、何故食べなければいけないのかと考えることもある。 頭お花畑の人間の汚さや色々なものを垣間見れた作品だった。
- 夏しい子@natusiiko2025年3月9日かつて読んだこれは読みたいのに読むのがキツかった。 押尾さんと二谷さん主観だからだと個人的には思う。 芦川さん主観とかだったら、何この人と思いながらももっと引き込まれたんだろうな。 何で押尾さんは、冤罪でありながら退職したのか。 もう芦川さんにイラつかなくて済むと思ったからだろうか、本当の事を言ったところで、みんなが芦川さんを庇い、勝てないと思ったからだろうか。 もしかして今回のゴミ事件は芦川さんの自作自演で、それに気がついて押尾さんは吐き気をもよおしたとか? けれどそれ以上に二谷さんがあり得ない。
- 読読読@yomiyomo2025年3月7日読み終わった借りてきた人気というか、聞いたことがあったので読んだ。読んだ後にタイトル読むと何となく腑に落ちる部分もある。 個人的には悩んでいる部分に共感されたような嬉しさと居心地の悪さを感じた。 初めて読んだ作者だったので追っかけてみようと思う。
- インテルメッツォとカプリチオ@kaoriiiyama12032025年3月7日ゾクゾク鳥肌の立つ読後感が最高(笑)一番やなやつは誰かな??読み切った後にタイトルの意味を考えると「ウワアアアアア(ヒイー」と悲鳴をあげたくなります。
- 猫@mao10122025年3月5日かつて読んだずっと気になっていて、先日ようやく購入した本。 表紙のイメージとは少し異なる印象を受けたが、登場人物それぞれの異なる小さなストレスや、モヤモヤが読んでいてじわじわと蓄積されていくような感覚。 各々がそれぞれの『正しさ』を持っていて、それぞれのルールがある。それは誰に矯正させられることではないが、そのそれぞれのルールや正しさが噛み合わず、亀裂をうみ、そこから小さな不満達が漏れ出していく。 私はたべることがすきで、おいしいものを食べることに幸福を感じる人間なので、一定数いる食に興味のない人の思考はこんな感じなのか…と驚いた。 哀川さんは、料理が好きというよりかは料理をして、それを職場や周りに振る舞うことによって承認欲求、自尊心を満たしているように思えた。 再読 ↓↓↓ 『生きていく』という上での丁寧な暮らし。 食欲、睡眠欲があることが当たり前で、それらは人生の豊かさにおいて必要不可欠なものだと疑ってやまない人たち。 でもそれは当たり前、生きることへの前向きさの押しつけでもある。(その傲慢さに気づかない人たち) 芦川さんが『手料理』を振る舞うのは、結局『料理』というが『手段』でしかなく、会社という『社会』においての自分の存在意義、存在肯定に繋がるからかもしれない。 二谷はこれからもこうして息が吸いにくい環境の中で、社会に順応して生きていくのだろうなー。
- 近藤世菜@sena_kondo2024年12月29日読み終わった芦川さんが怖い。弱いことは正義なのかも。思い当たることがすごくたくさんある。自分は押尾さんタイプだと思う。弱くて、弱いから守られるのが当然だと思っている人には、勝てない。し、その人を嫌うことも許されない。嫌いだと認めてしまったら、その時点でこっちの負け。人でなしの烙印を押される。この本を読んだ後、電車の中で幼児と乗り合わせて、同じ構図かもなと思ってしまった。子どもは弱い、守られて当然。だから、迷惑をかけられても、笑って許さないといけない。舌打ちでもしようものなら、こっちが悪者にされる。もちろん子どもはしょうがないにしても、それを盾にする親は怖い。なんでもそつなくできて、ある程度無理がき。そういう人って、強者じゃなくて弱者だ。
- 蛍@bcgcco2024年11月20日読み終わった食への意識の低さから他人に劣等感を抱くふたりの話。主人公は食べること、その為に手間をかけ他人に美味しいを強要することが許せないくせに、あたかもそういう人間のように振る舞って生きているところが矛盾というか、本当はそうあるべきと思っている節がある。対して同僚の女の子は自分が嫌なことに対して悩んで自分なりの答えを導く強さを持った人物として描かれていた。結局何を変えることもせず偽って生きている主人公は語る資格もないんじゃ無いか。彼女のやたらと食べさせようとする女性も恐ろしい。そうすることでしか自分の存在意義を見出せないようで、他人に尽くすことを生き甲斐としている。弱いようで自分を押し付ける強さを持った厚かましい奴なんじゃなかろうか。 しかしながら美味しいものを食べさせたいという思いは愛だとも思うので、主人公は愛を知らない人物として描かれているのかもしれない。押し付ける愛、理解する愛、傷つける愛、は愛では無いけど。
- 大皿@zarabon2024年6月30日読み終わったなんか違和感あるわーってずっと思ってたことが、まさにこの小説に書いてあった。 弱さって最強のカードなんだよな。 この本の面白さがわからないとか、不快に感じたひとの真っ当さが眩しい。私はすげーわかるー!って思いながら読んじまったよ。
- かみちー@kamichiiii2022年12月13日読み終わった食事×職場×恋愛ということで、ライトなテーマかなと思いきやさすがは芥川賞作品。 『食事』がここまで人の心情を掘り下げて人間の本質みたいなものを照らしてくるとは。 僕は食べることが大好きなので、食事は楽しいものとしか思ってなかったけど、だからこそ考えさせられる部分が多くて面白かった。 食事は価値観の確かめ合いであること、それ自体が密度の濃いコミュニケーションであること。 人それぞれに正しさはあって、違うルールで生きていること。 主人公が無機質で人間らしさが無いのに、一番人間らしく見えてくる。 人間なんて皮一枚剥がせばこんなものなのかもとも思う。 そこに何故か癒される。 それは多分自分を飾りに飾って生きているからなのだと思う。 印象に残った文章。 『誰かと食べるご飯より一人で食べるご飯の方が美味しい』 ここだけ切り取るとアレだけど、文脈で見るとすごい分かるそれ! 温度感がとてもよい作品。
- 村崎@mrskntk2022年6月21日ほんわか表紙からは想像もつかない心ざわめくお仕事食べ物小説(←この言い方も誤解を招くよね笑)。私は芦川さんみたいなタイプがすごく嫌いでいやだ、同じ職場にいたくないと思う人間ですが、感想を検索すると「自分は芦川さんタイプ」という声もけっこう見かけて、考えればそれは当たり前のことなんだけど(自分の想像力のなさといったら)、なんというか、本当にままならないなあと思った。働いていてストレスなんてあほのようにたまりますが、私はびっくりするくらい身体に影響しないので、すぐ休んでしまう人を、いや~な気持ちで「いいな、ずるいな」などと思ってしまうのも事実。でもだれかを責めたいわけじゃないんだよ、ただ思うことがないわけじゃないんだよ、というもやもやもやもやしたものを、ストレートに描いている作品です。ちなみに私はこの作品を読んで転職をしようと決めました。押尾さんありがと!