白水社
@hakusuisha
2025年5月29日

本と歩く人
カルステン・ヘン,
川東雅樹
本を愛し、書物が生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた9歳の少女と出会って閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。
本国ドイツでは60万部のベストセラー、現在世界35か国で翻訳されています。
老舗の書店に勤める主人公カール・コルホフは、おなじみのお客さんそれぞれの好みを熟知し、毎晩徒歩で注文の本を届けて感謝されています。
カールはお客さんたちにこっそり本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)をつけて、自分の暮らす旧市街を本の世界に見立てることを秘かなたのしみにしています。
ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れました。
ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、お客さんたちの生活に立ち入り、カールとお客さんとの関係をかき乱していくシャシャ。
歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いのお客さんたちとの交流、そして思いがけない結末……
ほのぼのとした読後感で読書と文学への愛に満ち、文学ファンが思わずニヤリとする小ネタも満載。
現代のメルヒェンのようなこの作品を、本好きなみなさんと共有したいと願っています。









