ふーちゃん "紙の月" 2025年5月31日

紙の月
紙の月
角田光代
再読。4年前とはまた違う感想を持って、それが不思議だったし再読の意味だと思った。4年前は梨花に共感できないと言っていたけど、今は梨花の気持ちもわかる。梨花の気持ちに寄り添っている中で突然現れる第三者の視点がものすごく秀逸だった。 光太の変化が切ないけど、光太は別に何も悪くないかなと思う。最初から光太はそのときの梨花に惹かれていたわけで。でも、もっと若く美しく、って梨花が思ってしまうのは当たり前で、それがどんどんエスカレートしていく姿がリアルだし、ちょっとわかると今の私は思ってしまう。 どの選択をしてもここにいる気がする、と感じた梨花、最後にすべてが自分だと気づいた梨花の姿にヒリヒリした。
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