
花春
@haru-tuge
2025年6月5日

ふるぎぬや紋様帳(1)
波津彬子
読み終わった
全6巻、読了!
絵の美しさと着物が日常だった時代へのあたたかな郷愁で、さらっと読める。
ベテラン作者さんゆえの安定感がすごくて、「最終話までずっと面白いだろ」と安心して読めた。
この作者さんの別作品『雨柳堂夜話』も大好きなのだけど、雨柳堂よりも、主要キャラクターひとりひとりのドラマ性というか、キャラクターに科された課題?目的意識?が高い感じ。
雨柳堂の蓮くんは狂言回しですと明言されてて、各話の骨董品とそれにまつわる人間たちが主役かな~と感じるけど、ふるぎぬやの主要メンバーたちは、彼らにもそれぞれ抱えてるものがあって、それがひと段落したから物語はラストを迎えたんだな…みたいな。
無闇に話が大きくならずに、日常の中で着物を通じて、登場人物たちのなかに少しの変化が起こる感じで、好きだなあ。
