ワタナベサトシ "「好き」を言語化する技術 プ..." 2025年6月6日

「好き」を言語化する技術 プレミアムカバー(推し活)
ジャケ買い(笑) お値段据え置きで「好きを言語化するワークシート」が封入されているのでお得ですね。 元は2023年『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』 → 2024年に『「好き」を言語化する技術』に改題&携書化 → 売れたので書皮をプレミアムカバーに変更して付録を挟みこんだバージョンも併売、……という流れ。 内容は特に変更されていない(と思われる)ので、間違って買わないように。原書が「推し」押しだったので、本文中は「推し」が「好き」とほぼイコールの意味で多用されていて、1ページに何回も「推し」「推し」出てくる。タイトル同様に一般化しつつ読むには、いちいち脳内で「推し」を「好き」と読み替える作業が必要かも。 対象として想定されている読者層は若めだろうと思われる。「推敲」ではなく「書き直し」「修正」と書かれている。本書のあちこちにnot for meな冗長さがある。好きを言語化したい・推しを語る技術を身につけたい、と思っているわけではない自分は、明らかに想定されている読者からはずれている。 「若い人たちが書きたい・到達したい文章の完成形はこういうところを目指しているのか!」という雰囲気を知りたかったので、現時点での文章術指南書がこの内容であることが確認できてとても満足。繰り返し何度もくどくどと強調されている部分は、それだけ強く“書きたい欲のある読者から”求められている内容であることを理解した。 この本に従って書かれた「推し語り」文章を読み解く際の手がかりというか、理解のヒントになると思っている。拙くとも熱のこもった、伝えたいという意思や意欲に溢れる文章は、読むほうも気合を入れて身がまえて、「ほらっ伝わってこい!」と、全力で受け止めて読みたいのだ。知らない・わからない・興味ないと門前払いして、読みもせず捨ててしまうのは、とても惜しいと感じているから。 本書の末文は強調表示で 「私はあなたの感想が、読みたいのです!」 まさにそれ。
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