
malu
@malu
2025年6月12日

どうせ世界は終わるけど
結城真一郎
読み終わった
5章6章も読了。
5章 極秘任務を遂げるには
娘ためにかっこいい父親を目指す話は胸に刺さった。
ちょっとインターステラーが重なった🪐.o
特に最後の自己アピールのときのスピーチめちゃくちゃ良いよね。あんなの目の前できいたら多分泣く。
でも私が息子しかいない所為か、小3でそこまで人を操れる子はいないのでは?とも思ってしまった。私も当時は大概嘘吐きの類だったけど、教室内パワーバランスの均衡の為の嘘や、秘密を暴くためのカマかけくらいだったけどなぁ。。。
1章 たとえ儚い希望でも
日向の性格が好き。鏑木くんも好き。シンパシーを感じる。希望みたいな子にヤキモキする反面、妙に魅力を感じてしまうのも肌感覚でなんとなくわかる。会話の感じが、私の学生時代の友だちとの距離感に似ていて、すごく懐かしかった。私が日向だったら多分、鏑木くんを好きで、でも鏑木くんが私と同じように希望を好ましく想う気持ちもわかるんだよね甘酸っぱいな…なんて読み進めてて、いい意味で裏切られた。この年頃、どっちにもとれるような曖昧な受け応えとかしがちだよね。
学生時代の空気感の描き方がかなり刺さって好きでした。
6章は、おまとめですね。
いつか滅亡するのは同じなのに…というくだりは、「確かにね」とも思えるし「全然違うだろ」とも思う。どっちの側にも立てるけど、果たして自分が当事者のときにはどう感じるのだろう。当事者でもないのに不用意なこと言えないなと思った🤔
私は、もっと母親にフォーカスして欲しかった。
滅びる未来がわかっているとき、それでも子を成すのか。逆算して何歳まで生きられるんなら産むんだろうか。20歳まで生きられない子を産むのか。生き延びた先の未来のために産むのか。その勇気を持てるのか。エゴだと罵った子が大人になり、自分もまた子を成すべきか成さぬべきかで悩むのか。もっともっとここ掘れたと思う。
表紙からも踏み込まれる命題かと思ってただけに、ちょっと肩透かしではあったんだけど、軽い読み口で読みやすいのでエンタメとして、これはこれで良いなと思いました。
(差別的な発言かもだけど、子を持つ女性作家なら絶対書けたし書いたよね)
