
pinguincafe
@pinguincafe
2025年6月12日

笹森くんのスカート
みずす,
神戸遥真
買った
読み終わった
@ 電車
Amazonのおすすめで目に止まった連作集。注文したらすぐに届いた。コンパクトな分量なので、帰りの電車で読み終える。
2学期始業式からスカートで登校し始めた高校1年生の「笹森くん」を軸に、彼の周りにいる高校生たちがそれぞれに自分のコンプレックスと向き合う。
今日の(気の滅入る)会議で、学ぶことと教育することの難しさを痛感していた。だから、作中の高校生たちが今の価値観の中で、すべてがうまくいく訳ではないからこそ自分で折り合いをつけて生きていることに励まされる思いがした。
すでに組み上げられたものを変えたり壊したりすることは難しいけれど、「これから」のためなら自分にもできることがあるのではないかと思う。
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いつだって正義感でいっぱいで、誰かに寄り添おうという気持ちもきっと、嘘じゃない。「わかるわかる」って言葉も、本心からのものなんだろう。
ただそれが傲慢なことだって、本人には自覚がない。(p39)
理由なんて、あってもなくてもいいんだって。
理由なんて、なんでもいいんだって。
それに勝手な意味づけをしたり、深刻に扱ったりしたがるのは周りだ。(p198)


