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@pinguincafe
  • 2025年6月23日
    きのう何食べた?(24)
    よしながふみ『きのう何食べた?』を読み始めたのはいつのことだったか、正確には思い出せない。でも、読みながらシロさんとケンジと一緒に年齢を重ねてきた思いはある。 50代になったときにジルベールにからかわれたこととか、昔のことを思い出しながらケンジとの今を大切にするところ、家族との関わり、一つ一つの食事のエピソードとともに、作中人物ながら、彼らが生きてきた時間がある。 筧母・久栄さんのエピソードに涙する。 いつかわたしも母と別れるとき、ちゃんと見送ることができるかな。大切にできていないけれど、大切に思っていること、たくさんの感謝とともに伝えておかないとな。 紙の本も買わなくては。
  • 2025年6月16日
    あの日の海
    あの日の海
    最近日曜の夜に眠れないことがある。 朝早くに出勤するようになったので、その分早寝をしたいと思っているのだけれど、日曜の夜はなぜか目が冴える。 昨日ジュンク堂で買った歌集を繰る。 眠くなるまでゆるゆると読もうと思ったのが間違いだった。選書を間違えた。 著者の第一歌集である本書は、元々は別の出版社から2011年に出たものだそうだ。 教員としての生活、妻との暮らし、休職と通院など、日々の断片が歌の形で並ぶ。凄く生々しいのに、それ故のいやらしさを感じないのは、歌が「作品」としての自立しているからなのだと思う。あるいは、乾いた歪さ、抑制のきいた激しさのためか。 虚構と現実の間にある、歌の凄みに絡め取られて読み終えたときには朝になっていた。 ---------- 掌の中に燃ゆるさびしさ 点さんと花火さがせどさがせども闇(花冷え/p87)
    あの日の海
  • 2025年6月12日
    笹森くんのスカート
    笹森くんのスカート
    Amazonのおすすめで目に止まった連作集。注文したらすぐに届いた。コンパクトな分量なので、帰りの電車で読み終える。 2学期始業式からスカートで登校し始めた高校1年生の「笹森くん」を軸に、彼の周りにいる高校生たちがそれぞれに自分のコンプレックスと向き合う。 今日の(気の滅入る)会議で、学ぶことと教育することの難しさを痛感していた。だから、作中の高校生たちが今の価値観の中で、すべてがうまくいく訳ではないからこそ自分で折り合いをつけて生きていることに励まされる思いがした。 すでに組み上げられたものを変えたり壊したりすることは難しいけれど、「これから」のためなら自分にもできることがあるのではないかと思う。 ----------  いつだって正義感でいっぱいで、誰かに寄り添おうという気持ちもきっと、嘘じゃない。「わかるわかる」って言葉も、本心からのものなんだろう。  ただそれが傲慢なことだって、本人には自覚がない。(p39) 理由なんて、あってもなくてもいいんだって。 理由なんて、なんでもいいんだって。 それに勝手な意味づけをしたり、深刻に扱ったりしたがるのは周りだ。(p198)
    笹森くんのスカート
  • 2025年6月12日
    日記の練習
    日記の練習
    くどうれいん『うたうおばけ』(講談社文庫)を読んだのは、去年のCornelius京都公演の物販列に並んでいるとき。 最近小説が出ているのを本屋で見つけたけれど、「今は小説ではないよのなあ」と思って買ったのが本書。書名がいいなと思った。 昔から「日記」を読むのが好きだ。随筆と小説の隙間にあるような感じがする。 職場へ向かう電車の中で読んでいるところに、唐突に知人の名前が現れて仰天した。この春から一緒に働きはじめた人だ。顔を見るなり、この話をする。 自分の日常に繋がらない一種のフィクションとして読んでいたものが、自分の日常に接続するのはこんな感じかと、なんか変な気持ちになる。 本書の話としては、『うたうおばけ』のときから感じていたミドリさんの人のよさが印象に残った。こんなに優しくておおらかな人がいるのかと思う。 くどうさんはとにかく心も身体も忙しそう。エネルギー爆発!
    日記の練習
  • 2025年6月7日
    エッセイストのように生きる
    大阪ー直江津往復の中で読んだ。ずっと自分の中で燻っていた願いと向き合うために背中を押してもらったような、そんな思いがしている。なぜわたしが文章を書くか、記録のノートに憧れるかといえば、忘れたくないからなのだ。 ---------- エッセイとは、いつまでも忘れたくない、ずっと心に残しておきたい宝物を、書き記して残す営みなのです。(p39) 「わかる」ことは、本質に近づくこと。大切なものが増えていくことです。大切なものが増えていくことは、人生における豊かさのひとつです。(p119)
    エッセイストのように生きる
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