
🌜🫖
@gn8tea
2025年6月7日

世界から貧しさをなくす30の方法
樫田秀樹,
田中優
買った
読み終わった
終始『資本主義の最終の段階としての帝国主義』という題が思い出される内容だった。
"先進国"──資本主義を基準とした偏った概念──の暮らしが、いかに"発展途上国"から多くを不当に奪って成り立っているかを改めて痛感した。暴力的な資本主義の論理を押しつけ、その地域の営みを破壊し、単一産業に依存せざるを得ない状況を作りだす。こんなの形を変えた植民地支配だ。
奪う側に生まれた者として、なにかを与えたり支援したりするよりもまず、奪うことをやめなければならない。奪わなければ、貧困などなかった。
資本主義は"進んだ"仕組みではない。資本主義を採用しない社会は"未開"ではない。
比較的易しい文章で、ひとつひとつのトピックは4ページほどなので、読みやすいと思う。複数の筆者により、様々な経験や立場から書かれている点も良い。
チョコレート、パーム油、アルミニウムなど、身近な物の先にある、世界の貧困や不平等について知ることができる。また、タイトルのとおり貧困をなくすためのヒントが散りばめられていて、生活のなかで実践しやすいものも多く参考になる。

