
malu
@malu
2025年6月18日

営繕かるかや怪異譚
小野不由美
読み終わった
めちゃくちゃに面白くて怖かった。
そして驚くほど斬新だった。
霊能者ではないけど、一般的な感覚と論理的な姿勢で、怪異を素直に受け止めて、暮らしに差し障りがないように手当てしてくれる。そんな、営繕かるかやさんのお話。
祓うとか憑き物落としとか、ではないんだよね。
怪異は怪異のままそこにあるんだけど、共存するのに近いかな、家を改築することで人間と怪異の動線を分けてくれる感じ。なんだか、怪異を野生動物のように扱っているなと思った。
訳がわからず怪異とひとがぶつかったとき、ひとは慌てふためき、理性を失くして取り乱してしまうけど、かるかやさんは怪異の理由を推察し(霊能者ではないから結果から同じことが起きないように推察するだけ)、家の側を手当てして受け流すようなことをするんだよね。
疲弊しきった住民のどうしてこんなことが?という問いにも、それはわからないけど〜とさらりと言ってしまう軽やかさが、また良い。
「家に問題があると堪えます。家は本来、自分を守って包み込んでくれる場所ですから」
簡単に引っ越せない事情に寄り添ってくれるところも良い。
夏の始まりにピッタリの涼をくれる良書でした。
続きがあるなんて…!速攻で買います。
ほんとに面白くてオススメ。
リアルでも絶対に薦めまくる。
漫画版も出てる…!でも原作読みたい…!
でも、漫画版に間取りついてるの?めっちゃ見たい。
頭が悪過ぎて間取りの想像が出来なくて雰囲気で読んでるんだよね。
これは読み終わった後に漫画も買わないといけないやつかもしれない。
