ゆらゆら
@yuurayurari
2025年6月24日

武者小路房子の場合
阪田寛夫
読み終わった
笠間直穂子さんの本で気になった、実篤最初の妻・房子についての伝記小説。冒頭阪田が宮崎の新しき村を訪ね相対した房子95歳の印象も強烈だったけど、彼女の人生をかなり丹念に追ってて読み応えあった。終盤、杉山正雄と牛の話や部屋から見た星のことも忘れ難い。
手賀沼の、房子が設計にかかわったという実篤の家はまだあるのだろうか。実篤のメンター的存在の叔父・勘解由小路資承の娘で、志賀直哉と再婚した康子のことや、その実娘で房子同様、保護者が何度も変わった喜久子のことも気になるし、実篤と噂されたという作家・真杉静枝のことも知りたくなる。
(25.6.5読了)